平成23年度 「源氏物語を読む会」
はじめに内山裕之図書館長より講師紹介と挨拶がありました。
今回は、第一期、第ニ期の桐壷から花散里までのあらすじをふり返りながら、登場人物の関係や政治的背景について確認しました。今年度の第三期は身近な地域の須磨、明石も舞台となりますが、「須磨返り」とも言われるように挫折することなく参加者のみなさんと一緒に読み進めていきたいと思います。
第2回 「須磨~光源氏の没落と京の都からの退居」 2011年10月25日(火)18:00~20:00
朱雀帝の最愛の朧月夜との密通を、朧月夜の父右大臣に知られたことから、源氏の形勢はますます不利になっていきます。政権が右大臣家のものとなり時勢も変わる中、源氏は流罪に処せられる前に自ら須磨へ下ることを決意します。須磨は当時の摂津国にあり、五畿内の最西端に位置します。地図を参照し、地理的背景を確認しながら鑑賞しました。
第3回 「明石~差し伸べられた運命の手~」 2011年11月22日(火)18:00~20:00
須磨に来て一年後の三月、突然激しい暴風雨にみまわれた源氏たちは、明石の入道の船に乗せられ、彼の屋敷へ移ります。彼はかねてから娘を都の高貴な人と結婚させようと長年住吉の神に願をかけており、夢のお告げを受けて迎えに来たというのです。源氏はやがて、都の姫君にも劣らない趣味や教養を身に付け、慎み深い明石の君と結ばれます。
都でも風雨がひどく、太政大臣(さきの右大臣)が死し、朱雀帝や大后も病にかかり、ついに帝は母大后の反対を退けて源氏の召還の宣旨を下します。
天変地異を通じて天が為政者に意思を伝えるという陰陽五行思想の災異説を交えて解説がありました。
第4回 「澪標~政界への復帰と掌中の珠玉の誕生~」 2011年12月27日(火)18:00~20:00
朱雀帝の譲位により東宮は冷泉帝として即位し、源氏は内大臣に昇進、明石では姫君が誕生します。源氏が難波の住吉大社に御礼参りをした日、偶然に明石の君も参詣しますが、源氏の一行の豪華さに圧倒され、明石の君は源氏の君に会うことを避けてしまいます。一方、代替わりで娘の斎宮と伊勢から帰京した六条御息所は病に伏し、娘の将来を源氏に遺言して死去します。住吉神社の由来などの解説がありました。
第5回 「蓬生・関屋~若き日の恋人たちとの再会~」 2012年1月24日(火)18:00~20:00
今回の講座では、先の巻で登場した2人の脇役の女性、末摘花と空蝉がヒロインとなって登場します。
源氏物語絵巻の資料を回覧しながら鑑賞しました。
第6回 「絵合・松風~冷徹な攻略による権力への道~」 2012年2月28日(火)18:00~20:00
はじめに本学図書館の内山裕之図書館長より挨拶があり、多くの方々に最後まで関心を持ってご出席頂いたことに対し、感謝のことばが述べられました。
故六条御息所の娘の前斎宮は冷泉帝のもとに梅壺の女御として入内します。既に権中納言(光源氏の亡妻葵の上の兄である元の頭中将)の娘が弘徽殿 の女御として入内しています。絵が好きな帝の御前で優れた絵を出して競い合う絵合が行われることになり、梅壺の女御側の光源氏と弘徽殿の女御側の権中納言は、どちらの娘が帝の寵愛を受けられることになるか、つまり外戚として権力を握ることができるか競い合うことになります。当時の政治的背景とともに解説がありました。